農家の播種作業って毎日忙しくて大変じゃない?
できるだけ楽してやりたいから大体でいいんじゃないの?
適当に撒いといたら生えてくるでしょ?
コラー!そんなこと言ったら農家さんに怒られますよ!
こんにちは、北海道で12年農業経営しているモサチキンと申します。
播種作業ってどれだけ大切か皆さんはご存知ですか?
播種作業に時間をかけていますか?
播種時期って毎日忙しくて実際手間をかけている暇って無いですよね。
収量を伸ばすためにも適期に播種したいですし。
しかし、播種作業はしっかり時間をかけるべきなんです。
今回は現役農家の僕が播種作業を丁寧に行うべき理由を3つまとめました。
それではいってみましょう。
播種作業は大変でも時間をかけるべき理由
結論:撒いてしまったらおしまい。基本的にはやり直しはきかない。
どういうこと?
すぐまた撒けば生育は追いつかないの?
確かにすぐ撒けば追いつくかもしれません。
しかしそんなにすぐ異常に気付く事が果たしてできるのでしょうか?
広い畑のうちの生えていない部分に気付くにも労力が必要になります。
そうならない為にも播種深度の調整、畑の整地にはすごく時間をかけるんです。
一度播種してからはかなり時間が経たないと発芽もしないんですよね。
時間が経過してからでないと土の中をほじったりしない限り、正直よくわからないんですよね。
時間が経ってしまうと、撒きなおしても生育が揃わないんです。
以上の理由から大変な思いは最初に終わらせて、作物の生育を暖かく見守りましょう。
なぜ差がつくといけないのか?
作物の生育期間は人間と違い、1日差ができることってすごい差になるんですよね。
ここからは僕の考えです。
例として人間の成長期間で考えると15年間成長期間があったとしましょう。
作物はそれが大体3〜4ヶ月とかになります。
そうなってくると人間の1日は15年のうちの0.018%に対して
作物の1日は100日で考えると1%ですよね?
成長期間だけでもこれだけ違いますので、作物の1日はすごく大切なんです。
毎日の積み重ねが人間より非常に短いんです。
発芽してから蒔き直すまで5日とか10日、作物によっては2週間以上発芽しない作物もあるんですよね。
それだけ差がつくと…もうお分かりですよね。
収穫は同じタイミングで行う為、結局いいものはできない
広大な大地で適期に収穫しなければなりません。
そのため、小さい作物や登熟していない作物を待つわけにもいかないんですよね。
その小さい部分の登熟を待ってしまうと、逆に十分に登熟した作物が適期を逃してしまいます。
収穫に関する考え方、大変さについてはこちらの記事で作物毎にお伝えしています。
よろしければご覧下さい↓
生え切れすると、雑草が生える
この点に関してはそのままですね。
写真のようにどこでも生えてくるのが雑草。
生え切れすると作物の葉っぱがないので、光合成もしやすく、水分ももらいやすいのでどうしても雑草が生えてしまいます。
農業は雑草との戦いです。
種蒔きをしっかり行うことで雑草が生えにくい状況を作ることができるんです。
農業をする上で非常に大事な点なので、覚えておきましょう!
雑草が生えて良いことは全くありません。
雑草の根が芋に刺さり芋が規格外品になったり、作物の必要な養分を吸いとられたり、作物より背が高くなって作物が日陰に入り光合成ができなくなったり…
【雑草は末代物だ】という農家の格言もあります。
草が生えないように皆さん日々苦労していますので、その点は覚えておいてください。
最後に
農家の種まきがどれだけ大切かお分かりいただけましたか?
均一に揃えるために農家さんは必死に畑づくりから努力して同じ生育にします。
最終的な歩留まりを高くすることで収入を上げていくのが基本です。
そして今回の内容で大事な点はあとで苦労しないで、先に苦労しましょう!って話ですね。
今回は播種作業について大事な考え方をお伝えしました。
覚えておいて損はない考え方ですので、これから播種作業を行う方は忘れずに種を撒いてみてください。
僕もまだまだ勉強中ですし、たくさんの失敗もしてきて今があります。
そしてうまく行った時は達成感がかなりあります。
皆さんも失敗を恐れず色々頑張って見てくださいね。
以上参考になれば幸いです。
僕の農業をする上で大切な習慣を記事にしてみました。よろしければ参考にしてみてください↓