【農業の今後】について|生き残っていく為に取るべき行動まとめ

農業の今後 農業
悩むメガネチキン
悩むメガネチキン

農業で生き残る?

生き残っていく為の行動って必要?

だって農業は一次産業だし、国からの補助金や税制優遇も多いから大丈夫じゃないの?

こんにちは、現役畑作農家13年目のモサチキンと申します。

現在農業をされている方についてはこのような考えを持っている方もいらっしゃるのではありませんか?

以前は僕もその一人でした。

しかし、最近の農業について、今後継続していくのも大変になる!

と危機感を覚えました。

危機的に感じている農業の今後の展望について色々リサーチし、自分なりに行うべき考えをまとめてみました。

今回の記事はこんな方におすすめ
  • 今後の農業に疑問を感じている。(規模拡大だけが本当に正解なのか?等)
  • 農業経営者で機械、設備投資をしていくと高額なため疑問が残っている方。
  • 実際に農業経営している方の意見が聞きたい。

未来予想も兼ねての部分もありますので、参考程度にご覧下さい。

それではいってみましょう。

結論:生き残りをかけて考え、行動しなければ厳しい未来

結論

色々な方向性から考えた結果の結論です。

根拠を3点挙げます。

1:必要経費の高騰

経費の高騰

世界的な色々な価格が上昇しており、農作物の品代だけは上昇していない。

この状況が続いております。

我が農場でもそうですが機械の更新時期が近づくと割に合わない(利益率の低い)高い機械を購入することになる。

経費も自ずと高くなる。

経費が上がれば節税になりますがキャッシュで機械購入が難しくなります。

そして、借入をして持続する。

つまり支払いが多い。

【節税=苦痛】となっている現状。

借入すると支払いが固定費としてかかる為、またその分を“稼がねば!”というメンタルになり、負担になる。

利益を出す為に借入(レバレッジ)しているのに経費がかかりすぎるなら投資しても意味がありません。

自営業で自由に行っているつもりがどこか機械の為にやらされているような気持ちになります。

それだと残るものは機械のみで、潤沢なキャッシュは無く余裕がある経営とは呼べない現状。

そもそも機械を揃えても収量が伸びるのは最終的に天気次第ですから、不作な年があることもしっかり認識しながら投資をするべきですね。

2:国の補助金交付の条件が厳しい

補助金の厳しさ

僕のイメージ【補助金=縛り】

国の補助金を頼りにしても近年は条件が厳しい上に補助率が少ない

国からの優遇を受けてもその後の作付け農産物も自由に行えず、需要と供給に合わない作物(品代の安い作物)を継続して作り続けなければならない。

基本的に規模拡大している農家が優遇されている状況。

法人化している農家が優遇。

補助金はありがたい制度ですが、代わりにリスクを背負っているのは自分だと気付かされる…

自分が選んだ道と言われればそれまでですが、厳しい条件の中無理に補助金を使うことに本当に価値があるのか考えるべきと捉えております。

3:規模拡大による労働時間の圧迫

労働時間の圧迫

【規模拡大=時間の圧迫】

現在、農家の平均年齢は67歳との事です…

離農する農家さんが圧倒的に多いのも頷けます。

近所の農家さんも高齢な為、離農する農家さんが増えてきました。

そして、当然のように畑を借りたり購入したりしていましたが、ここで疑問を感じました。

「このまま規模拡大するとどんどん大変になっていくのでは?

規模拡大すると、大変になり大型機械に頼ることとなります。

そして機械投資する。その分稼がなければならない。

間に合わない場合は経費をかけて作業委託しなければ間に合いません。

何より労働での行動でしか、資金の返済をすることができないのです。

使わないと投資そのものの価値が下がるため、必死に働く。

規模拡大するとその分収入が増える。

増えた分納税額も多くなるため、税金対策の為また機械に投資する。

これが抜けられない負のスパイラルではないのか?

そう思い考えをまとめる為にこの記事を書き始めました。

これら3点の打開策はどうしたら良いか?

ここからは僕の持論ですが、生き残って行くための方法をまとめてみました。

農業への取組行動、生存戦略まとめ

生存戦略まとめ
  1. 経費をかけない農業を目指す
  2. 本当にマッチしない限り国の補助金に頼らない
  3. 規模拡大しなくても大丈夫な経営を考える

この3点を掲げます。

僕が一番大切している部分は【自由な時間】です。

ここを追い求めた結果の考え方です。

では解説していきましょう。

経費をかけない農業を目指す

経費をかけない

機械、設備投資の話から。

利益を生める機械ならまだしも、楽がしたいだけの機械なら不要です。

その投資が無くてもやっていけるなら無理に経費をかける必要はない。

利益が出たら素直に税金の網をくぐることが非常に重要だと認識します。

それができないといつまで経っても…

儲かる→税金を払いたくないから投資する→支払いに追われる

このループから抜けられません。

モサチキ
モサチキ

納税は国民の義務。

納税することでキャッシュが残って潤沢な資金が残るよ。

会社を大きくする上で大切なことですよね。

節税も大事ですが、僕は経費のかけ過ぎを行ってきました。

デメリットの方が多かったです。

結局支払いが出来ずに借入すると、その分を稼がなければならない。

不自由の第一歩となります。

稼がなければならないのは同じですが、先立つものがあるか無いかでメンタルポジションは全然違います。

作物が豊作なうちはいいんですが、不作になるとその支払いが重くのしかかります。

高騰し続けている機械、肥料、農薬、燃料代も今一度見直してみましょう。

特に肥料、原油については輸入に頼っているため今後どうなるか本当にわかりません。

まず手始めに割高の化成肥料から単肥に変えました。それだけでも値上がりした分と変わらない肥料代となりました。

そして2022年より有機栽培を少しずつ取り組んでみようかと思います。

無肥料、無農薬なため資材の経費がかかりません。つまり一番かかりがちな経費がなくなります。

収量は確実に落ちますが、品代は作物によって2〜4倍になるため補うことは可能です。

有機認証の経費はありますが、少額で済みます。

“環境支払い”という反当8,000円支払われる交付金もあるようですね。

勉強すると色々な技術があります。

僕が行う技術はいずれアウトプットしていきたいと思います。お楽しみに。

とにかく経費をかけない方法を考えていきましょう。

必要ないものから一つ一つ見直して反収を上げていきましょう。

普段の生活の固定費見直しと同じです。

ここを取り組むと経営は非常に楽になります。

現に僕はこのお陰で労働時間を減らすことに成功しました。

経費がかからないので、高収入の大変な手間のかかる作物を減らすことができる。

不要な経費をしっかり分析しましょう。

農家さんは経費をかけ過ぎとよく言われていますので…

本当にマッチしない限り国の補助金に頼らない

マッチしない

この部分も本当によくある話です。

補助してくれるから投資へのハードルは下がります。

現に僕も国の補助金を利用し、機械投資しております。

しかし、補助率が高いほど厳しい条件となる

申請するのは本人ですが、申請してしまったら事業達成まで継続しなければならないことがたくさんあります。

例えば最近の補助事業で言うと、作付けの作物の指定や高収入実績の目標があります。

単価が安い作物が指定作物となっており、そこから収入を見込めません。

やめることができない縛りがあり、これなら補助金を受けない方がよかったと思う点が多々あります。

モサチキ
モサチキ

補助事業については上手く利用できればメリットも多いよね。

同時にデメリットも多数あることを認識しておこう。

国にも要望があっての補助金だから。

そうですね。

事業を受けないともったいない気持ちになりますが、行動に制限が出てしまう場面もある。

僕は極力受けないようにしております。

自己資金で購入した方が確実に“自由”である。

規模拡大しなくても大丈夫な経営を考える

規模拡大しない

僕に足りてないのはこの部分でした。

承認欲求が強く、最新のトラクターや設備を揃えて大規模農業に取り組むのが最善の策だと考えていました。

経費をかけてトラクター等機械を購入することが税金対策となるし、資産も残ると思っておりました。

しかし、色々学習して気づきました。

新しい施設は使った瞬間に資産価値はほとんどない。

機械の方は値段が上昇し続けているため価値はありますが、利益率が低く楽をしたいだけの機械に投資しない!

そのくらいの気持ちが必要です。

規模拡大すると収入は多くなることはあっても楽になる事はない。

そして拡大した面積分を同じ作業時間で行わなければならない為、割高な最新機械が必要になります。

ここで農業経費の上昇部分が挙げられます。

つまり大規模農業をこなしても利益率は下がる可能性が大いにあるのです。

かといって古い機械のままだと寝る間も惜しんで働く羽目となる。

規模拡大で体を壊している方々を多々見てきました。

僕が追い求めていることは自由な時間です。

自由を手にするために働いて不自由になるのも本末転倒です。

労働時間の圧迫が及ぼす影響をしっかり考え、健康であり続けたいものです。

モサチキ
モサチキ

【やらない選択】をすることが大事。

長期的な目線で考えていくことが重要だね。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回は農業の今後について苦労しないようにする為にどのような行動を取るべきか?

をまとめてみました。

節税=苦痛|補助金=縛り|規模拡大=時間の圧迫

今後の農業を取り巻く情勢は厳しいと考えております。

厳しいからこそもっと経営は見直すべきです。

僕もたくさん取組んでみましたが、いきなりたくさんの変化は難しいですが、少しずつでも時代に合った経営をすべきです。

経営面積が増える時代に入っていますが果たして増やし続けることが本当に正解でしょうか?

僕は歳を重ねてからも色々やりたい夢がたくさんあります。

それまでに働きすぎてボロボロになるのは嫌ですし、時間や行動が制限されるのは特に嫌です。

少しずつ変化していけばいつか必ず時間に縛られない利益も確保できる理想的な経営になると信じて行動します。

いずれにせよ考えることをやめてはいけない。

より少ない行動でより良い結果を生めるように考えていきたいと思います

ここで借金について。

上限までした方がいいとよく耳にします。

しかし、それは立場だったりもありますよね。

リスクを取っても自己破産すればいいとか簡単に言いますが、家族がいる方はそういう問題でもないような気がします。

今回の記事は厳しい農業の話を規模拡大しない目線でまとめてみました。

また、規模拡大農業と言われる近代農業を機械や技術を通じて感じた明るい未来について下記記事にてまとめております。

今回の記事とは真逆の考えになりますが、規模拡大のメリットも記載しております。

規模拡大の方向に進みたい方はこちらをご覧下さい↓

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