畑起こしはするべき?耕起作業は必要か実際の農家が検証

農作業について
モサチキ
モサチキ

実際畑起こしって必要なの?実際大変なのよねぇ。

時間に見合った費用対効果ってあるのかしら?不耕起栽培も気になるわぁ。

どうも、北海道の農家(12年目)です。

実際畑起こしは必要なのか?一体何のために行っているかよくわかりませんよね。

畑起こし作業する機械も高いですし。

そこで今回は畑起こし(耕起作業)について実際に行うべきか?

なんのために行うべきか?

そして、知り合い農家さんの不耕起栽培10年の結果を皆さんにお伝えします。

畑起こしの効果を知りたい方必見の内容です。不耕起栽培についても参考にしてみて下さい。

畑起こしの結論:やるべき

モサチキ
モサチキ

え?やっぱりやらないとダメ?

可能ならやらないでやってみたかった…

僕の結論は耕起は行うべきと提唱します。

僕も不耕起で作付けも実践しました。

知り合いの農家さんは不耕起栽培を10年継続している話も聞きました。

その結果もふまえての結論です。僕の起こす深さは28cmです!

ちなみにサブソイラーの深さは35cmです。

なんのために畑を起こすのか?

順を追って解説しますね。

畑を柔らかくする目的

耕起作業

一番聞いたことあるのではないでしょうか?

土が空気に触れるとフカフカの柔らかい土になります。

最近はトラクターや作業機が大型化しているので、どうしても畑に重みがかかり、踏圧(とうあつ)と呼ばれる土の中に固い層ができてしまいます。

それを砕くためでにも畑起こしは一役買っています。

固い土を柔らかい土にしてあげることで作物が育ちやすい環境になります。根が張りやすいんですよね。根が張りやすいと作物は畑の栄養を吸い上げやすい状態になります。

そうすることで、作物はストレスなく順調に育ってくれる仕組みですね!

水はけが良い土になる

亀裂 水分無し

この点も非常に大事なポイントでしょう。

土が柔らかくなると、水が浸透しやすくなります。

浸透しやすいと土の中で根から水分を吸収しやすい状態を作れます。

逆に浸透しにくい状態ですと、根も張りにくい状態なので、倒伏(とうふく)もしやすいです。

倒伏すると結果的に光合成不足になり、収量は低下します。

結果的にいいことはありませんね。

日本は雨の多い国だと言われています。

雨とうまく付き合い、上手に作付けしていくことをお勧めします。

水はけが悪いと、当然病気も発生しやすいですよ。

病原菌がとどまりやすくなる

微生物

この点は畑起こし作業を提唱する上で僕が伝えたい一番重要となるポイントです。

実際土の中には微生物がたくさんいると言われ、病原菌をいい菌が食べているイメージです。

畑を起こすといい微生物が活動しやすくなり、悪い菌がいなくなりやすい状況をつくる事ができると考えられています。

僕が経験した土壌菌の話を一つさせて頂きます。

不耕起栽培で小麦を作りました。その際に縞萎縮病(しまいしゅくびょう)という土壌から感染する病気が小麦に発生しました。

そもそも小麦を何年も連作して土壌菌密度が上がっていくものだと考えられていましたし、僕もそうだと思って小麦の連作は2年までにしていました。

しかし、最近色々検証、仮説を繰り返しているうちに気づきました。

どうやら、不耕起栽培を行ったときにおきやすいです。

間違いありません。

芋の作付け後に収穫しその後畑起こしを行わないで小麦を撒いたときに実感しました。

不耕起栽培の時にこの病原菌が活発になり、作物の生育が悪くなりました。

結果的にその圃場は減収しました。

僕はそれ以来畑起こしを必ず行っているおかげなのか、病気の発生はありません。

ただ、そもそも縞萎縮病が大量発生する圃場は何をやっても出ます。

抵抗製品種を撒きましょう。

僕の輪作体系についてはこちらの記事をご覧下さい↓

不耕起栽培を10年続けている農家さんに輪作体系を聞いてみた

畑起こしをしない近所の農家さんは病気の発生もなく作付けしています。

不耕起栽培について今回は輪作体系の話のみと、土壌改良のみにします。

その方は全ての作物で連作せず、全て1年でシンプルに畑を回しています。

そのおかげか、その方の畑で土壌菌が原因の病気が発生しているのを見たことはありません。

小麦だけの話になりまが、そういったやり方もあるんだな。と非常に勉強になりました。

またその方の持論ですが、畑を30センチ土壌改良ph調整しようとすると、30年かかると言われているから、10センチの耕起なら10年で改良できた。

phも理想の数値まで持っていけたと言っていました。

phは上がりにくいんです。その話を初めて聞いた時は衝撃を受けました。

いやー農業って本当に色々な世界があって面白いと感じました!

まとめ

耕起

いかがでしたか?

今回は僕の結論:耕起作業は行うべきという話で進めました。

僕は畑起こしは行うべきだと考え、うちの作付け内容には必要な作業だと考え、取り組んでいます。

しかし、最後に挙げたように不耕起栽培で収量を伸ばしている農家さんもいます。

農業には正解なんてものはないと考えます。

一見変わった事を挑戦する価値もありますし、僕はそういった取り組みを行なっている方を尊敬し、色々お話しするようにしています。

そういった仲間を作りやすいのも農家のいいところですよ!

以上参考になれば幸いです。

他にも農業については色々記事にしていますので、参考にしてみてくださいね。

タイトルとURLをコピーしました